布おむつ育児と相性のよい洗い方。アルカリウォッシュで洗う布おむつのコト。今回はセスキを使用した布おむつの洗い方です。布おむつ育児で洗濯をする場合、洗剤や柔軟剤を使用しない方が長く使える製品があります。「輪おむつ」と「成形おむつ」です。吸収体の働きをする布おむつは柔軟剤や界面活性剤を含む洗剤などを使用することで水を吸収しづらくなることがあります。
アルカリウォッシュで洗う布おむつ
布おむつには、ほんの少し洗い方に注意が必要です。今回はその洗い方に注意点をまとめてみました。
今回は一気に洗える
布おむつの洗い方だよ
アルカリウォッシュ(セスキ)水について
めんどくさそうな題名をつけていますが、ただ単純に布おむつを洗うためにアルカリウォッシュ(セスキ)をまぜてみましょう。って話です。洗濯機の場合水30Lに対して小さじ2~大さじ1程度の分量を入れます。適量というのは、水に触れた時に少しぬめりを感じる程度です。
筆者ごまの場合はプラ製のゴミ箱の中に、洗面所で水を半分以下程度にはり、そこにセスキをさらさらと入れて(小さじ2程度)バケツの中にセスキ水を作成。
あとは、日中使用した布おむつ、成形おむつを放り込んでいくだけです。(ごまの場合は予洗いとして、ゴミ箱(セスキ水)に入れる前に、ハンカチを洗うように、洗面所に低く水をはり輪おむつをつける1,2度水を含ませしぼる。ということをしていました。
この時点でほとんど、輪おむつに含まれている、おしっこは流れています。
これをするだけで
空間ににおいがでなくなるんだ。
ただ水で2、3回しぼっただけなのにね。
全然においがしなくなった。
布おむつ付け置き用:セスキ水の作成方法
セスキ水の作り方として500mLの水にたいして小さじ1(5g)程度が適量とされています。セスキ水とは、汚れに直接かけるスプレーの中身などのことで、付け置きの場合はもう少し薄い濃度でも汚れは落ちます。
炭酸ソーダやセスキ炭酸ソーダなど、アルカリ剤だけで衣類を洗うことを「アルカリ洗濯」と呼びます。アルカリ剤は油性汚れを自然乳化(けん化)して落とすはたらきがあり、また垢や血液、食品由来のタンパク質汚れもある程度落とすことができます。石鹸を溶かすような手間もいらず、すすぎ水も少なくて済みます。
水30Lに対してセスキ炭酸ソーダ小さじ2~大さじ1(約20g)
https://www.live-science.com/honkan/partner/sesquicarbonate02.html
セスキとアルカリウォッシュ
厳密にいうとセスキとアルカリウォッシュは内容が少し異なっています。セスキはそれ単体の原料に対し、アルカリウォッシュはセスキと重曹を混ぜ合わせたものです。同じなのはどちらもアルカリ溶剤であること。セスキの方がPH(ペーハー値)は高いです。
アルカリウォッシュ(商品名)も、よく販売されているセスキも似た成分です。ただし、セスキを利用した洗剤のような物が販売されていれば、それはセスキではなく、セスキを謳った洗剤です。セスキは洗剤の原料であり、いわゆる洗剤ではありません。
セスキとは、セスキ炭酸ソーダのことで、PH値(ペーハー)アルカリ剤です。その特性として重曹が水に溶けにくいのに対し、セスキは水にもよく溶けます。ですので、洗濯機への洗剤の変わりに投入してもよく溶けて、よく汚れが落ちるのです。
洗剤の原料として使用されます。 特徴は洗剤のように泡立ちません。理由は、界面活性剤などがないため。洗剤のあのアワアワは界面活性剤のおかげなんですね。
界面活性剤はどんな仕事をしているかというと、汚れをはがす、浮かせるもの。(ザックリです)。
界面活性剤には「浸透作用」「乳化作用」「分散作用」という3つの作用があり、それらが総合的に働いて、衣類や食器などの汚れを落とします。
https://www.kao.com/jp/qa_cate/clothcleanser_04_02.html
セスキやアルカリウォッシュはアルカリ性です。その汚れを落とす仕組みは、脂、汚れに付着し、化学反応を起こさせ、石鹸に変えるのです。
つまり、セスキや、アルカリウォッシュで漬けこんで出たまわりの汚れのような水は実は汚れではなく、石鹸と同じ成分なのです。ただの水を汚れ(皮脂、脂、血液など酸性)とアルカリ剤と合わせ反応させることで、弱アルカリ性の石鹸水ができてしまうのです。
ですので、周りに出た汚れた水に見えるものは汚れではなく、実は石鹸と同成分の水ができあがっているのです。
布おむつにアルカリ剤をすすめる理由
油脂の成分である脂肪酸はアルカリで乳化されて溶けるという性質があります。アルカリ剤が脂肪酸に働きかけて一種の石鹸に変えてしまうためです。石鹸になった汚れは水と馴染みやすくなり、それまでくっついていた所から離れて洗い流されてゆきます。
https://www.live-science.com/honkan/qanda/qaalkl002.html
おしっこは弱酸性です。そこで人体から出る弱酸性のものを「アルカリ剤をいれて中和させて洗い流しましょう」という考え方の洗い方です。汚れと反応させ、弱酸性の成分を中和させ、まわりの水は弱アルカリ水(石鹸水と成分が同じ)になります。
布おむつを洗う場合にアルカリウォッシュ(セスキ)をすすめる理由は、界面活性剤を使用していないからです。界面活性剤が「悪」なのではなく、布おむつの特性として、例えば、輪おむつを洗う注意点として、柔軟剤、石鹸成分(界面活性剤)を使用しません。成形おむつも扱いは同じです。
なぜならば、輪おむつや成形おむつ、布おむつすべてに言えることですが、その布おむつの仕事は吸収体です。おしっこを吸収するのが仕事の布おむつですので、柔軟剤や石鹸成分(界面活性剤)を使用することで、撥水性が生地に出てしまうのです。吸収して欲しい布おむつに撥水性が出ては困ります。
これは固形の石鹸を使用しても同じことが言えます。固形の石鹸を作る過程には、油分を混ぜる行程があります。その油分が塗膜となって、撥水性を出すのです。
布おむつや成形おむつに
柔軟剤や石鹸成分を使用すると
吸収体としての性能が落ちてしまうんだ。
布おむつや成形おむつには
セスキがてっとり早いんだね
汚れを中和
アルカリウォッシュ/セスキ(3kg)
画像:Amazon
布おむつに対して界面活性剤はどんな働きをするのか
水と油は、混じり合わないものの代表のように言われています。 混じり合わない水と油の間には界面が存在していますが、界面活性剤は、この界面に働いて界面の性質を変え、水と油を混じり合わせることができるのです。
https://www.live-science.com/honkan/theory/surfac01.html
界面活性剤には親油基というものがあり、水と油をまぜて乳化させる成分が入っています。周りの水に生地より油をうかせて水と混ぜて乳化させ汚れを剥がしているため、周りの水には油が混じっています。ここで、生地に撥水性がでてしまうのです。
ですので、布おむつと呼ばれる、輪おむつや成形おむつといったような、吸収体として働いて欲しいものには、柔軟剤や石鹸成分(界面化製剤)を使用しない方が、おむつとして扱いやすい「もの」となるわけです。
布おむつを洗濯するのに注意すること
注意1:マイクロファイバー、フリース、ポリエステルなどの素材は油脂、脂を含む石鹸で洗うと撥水してしまいます。柔軟剤と同じです。柔軟剤も生地を撥水させてしまいます。吸収体として使用したいものであるのならば、石鹸の成分で洗うことはひかえましょう。
結構身近にあります。たとえば、母乳パッド、成形おむつでもフリースやマイクロファイバーでできているものが多く存在しています。
注意2:撥水させたい場合。おむつカバーなど撥水させたい生地の場合は、石鹸や柔軟剤を使用すると、撥水効果が見られます。使用してもしなくても、問題はありません。
撥水したい場合は、石鹸や柔軟剤を
使用すればいいんだね
一気に洗ってしまう方法はないの?
そんなgomaのために
一気に洗う方法を紹介するよ。
大雑把な人が一気にできる布おむつの洗濯方法
えーい。めんどうだ!と感じる、筆者ごまタイプと同じタイプの方は、この2つを一気に処理するには、洗剤やベビー用衣類洗剤、柔軟剤を使用するのではなく、布おむつ、輪おむつ、成形おむつ、おむつカバーをすべてまとめて洗濯機に放り込んで、セスキまたは、アルカリウォッシュで洗濯機をまわせばいいだけです。
洗濯機に入れる前には、プラ製のゴミ箱で一夜、セスキ水に布おむつを付け置きしています。
まとめ:めんどうだ。と感じるならば、布おむつのすべて(輪おむつ、成形おむつ、おむつカバー)をセスキ水またはアルカリウォッシュ水に一夜つけ、翌朝に洗濯機でセスキかアルカリウォッシュであらうべし。
誰かに布おむつのおさがりをもらう場合の注意点
誰かのご厚意により布おむつをいただく時は相手の方がどんな洗い方をしていたのかも、合わせて注意する必要があります。例えば洗濯の際に洗剤と柔軟剤を使用してふつうに洗濯をしていたよ。という方からいただく布おむつはやはり吸収力が落ちているものです。モレの原因となっては、やはりストレスの元です。
中古で購入する場合も、前の方がどんな洗い方をしていたか、一度確認してみるのもいいかもしれませんね。
布おむつを洗剤で洗っていた場合
おさがりや中古でいただいた布おむつを洗剤を使用していたとしても、問題はありません。何度か使用し、セスキやアルカリウォッシュで洗っているうちに油脂分や、脂分が落ちていくものですし、そのうちに、まわりをおおっている油分がセスキなどに分解され落ちていけば、吸収力のよい布おむつとして復活します。
布おむつって本当に優秀だね。
布おむつカバーを洗剤、柔軟剤で洗濯していた場合。これもまったく問題ありません。布おむつのカバーは、そもそも撥水させたいものです。ですので、こどもに洗剤の成分にアレルギーがない場合に限り、洗剤、柔軟剤を使用して洗濯をしても問題ありせん。
以前に使用していた方が、天然系、ナチュラルクリーニングに関しての興味があり実践していた方だった場合
その場合はセスキやアルカリウォッシュを使用しています。そのまま布おむつカバーを使用しても問題ありません。
撥水力が落ちてるな。と感じるのならば、布おむつカバーを石鹸でごしごしと洗面所で洗うだけです。もしくは、洗面器に水をはり柔軟剤を少量入れておむつカバーをモミモミ。これを何度か繰り返すうちに、生地の撥水性が高まり、おむつカバーが本来の仕事「撥水」をしてくれるようになります。
布おむつに関する記事を多数書いています
布おむつ育児にかんするあれこれ
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